薔薇のない花屋(ばらのないはなや)は、2008年1月14日からフジテレビ系列で毎週月曜日(通称月9)21:00- 21:54で放送しているの香取慎吾主演の連続テレビドラマです

薔薇のない花屋

薔薇のない花屋(月9ドラマ)

  

野島伸司氏の脚本によるヒューマンラブストーリー『薔薇のない花屋』が2008年1月より、主演に香取慎吾君を迎え放送されることとなった。不朽の名作 『ひとつ屋根の下』の放送開始が1993年。あれから15年、再び、ヒューマンラブストーリーをテーマとし、野島ワールドが展開していく。

キャスト

おおまかな「あらすじ」

キャスト

汐見英治 (香取慎吾)
花屋を営んで一人娘を育てる:主人公

白戸美桜 (竹内結子)
盲目の美しい女性:ヒロイン

小野優貴 (釈由美子)
英治の娘、雫の担任教師

工藤直哉 (松田翔太)
英治の店に居候する"チャラい男"

四条健吾 (寺島進)
英治の店の向かいで喫茶店を営む

雫の母  (本仮屋ユイカ)

菱田桂子 (池内淳子)
英治に花についての基本的な知識を授ける

安西輝夫 (三浦友和)
英治を訳あって憎んでいる謎の大病院の院長

汐見雫  (八木優希)  磯野光沙(幼少)

広田省吾 (今井悠貴)
花屋を営み、男手一つで娘を育てている男性(汐見英治:香取慎 吾)を中心に様々な愛を描くヒューマンラブストーリー。

 困った人を見ると放っておけない男・汐見英治(香取慎吾)は8歳になる娘・雫(八木優希)を男手一つで育てつつ必死でためたお金でやっと小さな花屋を開 いた。

ある雨の日、そんな英治の前に美しい盲目の女性・白戸美桜(竹内結子)が現れる。

美桜をはじめ正義感の強い雫の担任教師・小野優貴(釈由美子)、汐見親子のもとに転がり込み居候することになる工藤直哉(松田翔太)、優貴に恋心を抱く ハードボイルド気取りの喫茶店マスター四条健吾(寺島進)、親子のよき理解者・菱田桂子(池内淳子)らに取り囲まれながらさまざまな愛の形が描かれてい く。

さらに謎の病院の院長・安西輝夫(三浦友和)も汐見の人生に影響を与えていく。

 ヒューマンラブを紡ぎ出すキャストには豪華かつ多彩な顔ぶれがそろっている。
香取慎吾の娘が通う小学校の教師役を演じるのは釈由美子。明るく正義感の強い教師役という今までにない役どころ。教師という立場を超えて香取親子を支援し ていく。
さらに、若手としてドラマに映画に大活躍中の松田翔太も出演。香取慎吾に救われ、香取親子のもとに転がり込み、居候することになる。
釈に恋心を抱くハードボイルド気取りの喫茶店マスターには寺島進が。親子のよき理解者として頼りがいのある一面と恋にはピュアと いう面をも併せ持ち、味のある演技を披露してくれるはず。
また、花屋を営む香取慎吾に花についての知識を授け、香取親子を温かく見守る女性に池内淳子。
さらには三浦友和が、大病院の院長として香取慎吾の人生に大きく関わる謎の多い重要な役を演じる。
因みに香取は1995年にTBS金曜ドラマで放映された『未成年』以来、竹内は2004年にこれまた月9枠 で放映された『プライド』以来と、共に野島ドラマは二度目。

香取さんの連続ドラマ主演は2006年フジテレビ放送『西遊記』以 来ですが、人間としての連続ドラマは2002年1月7日〜3月18日まで放送された『人にやさしく』以来となります。

しかも、今回香取さんは初の父親役を演じることになりました。一人娘を大事に育てる父親役で、娘のために全てを犠牲にし、愛情を注ぎ続ける香取さんの演技 が話題になることは必至と思われます。

さらにヒロインには、香取さんと初共演となる竹内結子さんが、2005年1月クール放送の『不機嫌なジーン』以来3年ぶりの登場。“連ドラ女王”として久 々の好演が待たれるところです。



 物語は、小さな花屋を営みながら8歳になる一人娘を男手ひとつで育てている物静かな男(香取慎吾)の元に、ある日突然、盲目の美しい女性(竹内結子)が 現れるところから始まります。

ヒューマンラブをテーマに、香取さん親子と二人を取り巻く様々な人たちにより様々な愛の形が描かれます。
 この“ヒューマンラブ”を紡ぎ出すキャストには豪華かつ多彩な顔ぶれが揃いました。

香取さんの娘が通う小学校の教師役を演じるのは釈由美子さん。
明るく正義感の強い教師役という今までにない役どころ。
教師という立場を超えて香取さん親子を支援していく。

さらに、若手としてドラマに映画に大活躍中の松田翔太さんも出演。
香取さんに救われ、香取さん親子の元に転がり込み、居候することとなります。

釈さんに恋心を抱くハードボイルド気取りの喫茶店マスターには寺島進さんが。
親子のよき理解者として頼りがいのある一面と恋にはピュアという面をも併せ持ち、味のある演技を披露して下さるはず。

花屋を営む香取さんに花についての知識を授け、親子を温かく見守る女性に池内淳子さん。

さらに、三浦友和さんが、大病院の院長として香取さんの人生に大きく関わる謎の多い重要な役を演じる。ちなみに、三浦友和さん自身フジテレビ連続ドラマへ の出演は1979年以来、実に28年ぶり。これら重鎮たちが脇をがっちり固め、ドラマに深みを与えてくれることは間違いありません。

 香取慎吾さんを中心に、初共演同士の顔合わせによるキャスティングの妙も加わり、親子愛、隣人愛、兄弟愛など様々な愛の形が感動を呼びそうです。

第1話 北風と太陽

 小さな花屋『フラワーショップ雫』を経営する汐 見英治(香取慎吾)は、8歳になる娘の雫(八 木優希)を男手ひとつで育ててきた。最近、英治は雫のことが少し心配。常に頭巾をかぶったままで、顔を見せようとしないのだ。

 そんなある日、白 戸美桜(竹内結子)という女性が降り出した雨を避けて店に駆け込んできた。美桜は白い杖を携えている。美桜は雨宿りの礼に花を買うと 言い出した。仕方なく特別割引で花を買ってもらうことにした英治に、美桜が希望したのは真っ赤な薔薇で…。

 そんな時、英治は雫の担任、小 野優貴(釈由美子)に呼び出される。実は、雫の頭巾をからかった転校生の広田省吾(今井悠貴)が生徒たちに責められて、怪我をしてし まったのだ。優貴によると、雫は校内の人気者なのだとか。雫と校舎を出た英治は、美桜を送っていく途中だったことを思い出す。

 問題は無かったものの、やはり英治は何故、雫が頭巾をかぶった ままなのかが気にかかる。英治は、丘の上に住む老婦人、菱 田桂子(池内淳子)からその理由を聞き出した。実は、雫は自分の誕生日と母親の命日が同じことに疑問を抱き始めていた。雫は、英治に 妻を思い出させないようにと頭巾をかぶったらしい。

 『フラワーショップ雫』は、夜遅くまで開いている。英治はホス トクラブに花束の配達に行った。と、若いホスト、工 藤直哉(松田翔太)が先輩ホストに殴られ責められている。どうやら直哉は客の財布に手を出そうとしたらしい。英治は帰ろうとするのだ が、彼女が妊娠したので金が必要だったと涙を流して訴える直哉の声を聞いて…。

  英治が店に帰ると、雫と美桜が出迎えた。英治の背後から、黒頭巾の男が顔を出す。雫が大好きな芸人を連れてきたという英治は、特別に素顔を見せると言う。 そうして、雫の頭巾も取らせようという算段だが、すぐに偽者と見破られてしまった。英治が連れてきたのは直哉だったのだ。その後、英治は美桜を越してきた というアパートに送っていた。

 翌朝、起きだした英治に直哉が挨拶。直哉は無給で良いの で、しばらく店に置いて欲しいと英治に頼む。そんなところへ、優貴が訪ねて来た。英治は自分の店の正面にある喫茶店『コロン』へ優貴を誘う。店主の< 四条健吾(寺島進)の は英治の恩人。英治は優貴にある相談を切り出す。最近、雫が“チロル”という大親友がいると言うのだが心当たりがないのだ。優貴は、もしかするとおもちゃ やぬいぐるみに雫がつけた名前なのではと問いかける。それでも、英治は雫の亡き母への疑問からかと思い…。その頃、とある大病院では院長、安西輝夫(三浦友和)が手術を見守っていた。そこには…。

 夕方、英治は雫を諭す。『北風と太陽』の童話を例えに、母親の死は雫の責任ではないことを語る。さらに英治は、雫が自分にとってどれだけ大事なのかを話した。すると、雫はようやく頭巾を取り去った。

 美桜から英治に緊急連絡が入る。引っ越したばかりのアパートに、空き巣が入ったというのだ。駆けつけた英治に、他に 頼るすべがなかったと美桜。英治は、今夜は自分の家に泊まるよう誘うのだが、ふとした言葉で美桜を怒らせてしまう。英治がアパートを追い出されると、雫が 待っていた。明るくなるまで、その場で様子を見ていると告げる英治に、雫はぴたりと寄り添う。

 次の日は雫の誕生日。桂子や直哉がパーティーの準備をしている 中、英治は雫が“チロル”と呼ぶものを探していた。すると、雫が描いた犬の絵に“チロル”と書いてあるのを発見。英治は、絵に似ている犬を求めてペット ショップへ。

 その頃、美桜は安西の前にいた。美桜は、与えられた仕事 を続けるのは無理だと訴える。だが、安西は花屋の心を奪い、何もかも奪った後で破滅させると息巻く。そして、美桜には仕事を断る選択肢はないと突きつける

 何軒ものペットショップを巡った英治は、ようやく子犬を探し当 てた。降り始めた雨の中、車に乗ろうとした英治は、赤信号に気づかず横断歩道を渡ろうとする美桜を見つける。慌てて引き止めに走る英治。腕の中で安心する 美桜を英治は、そっと差し出した傘の中に引き入れて…。

第2話 花のように笑う人 

「俺はいいんだ」が口癖の汐見英治(香取慎吾)について、娘の雫(八木優希)は作文に、あまりにもいい人すぎて損をしていると思うけれど、それは本当にすごいことだと思う、と書いていた。

 そんな雫とずいぶんと親しくなった白戸美桜(竹内結子)は汐見家にも頻繁に出入りするようになっていた。だが、ある日、英治と工藤直哉(松田翔太)のや り取りを耳にしてショックを受ける。英治の善意は、あくまでも“同情”で、これで美桜から恋愛感情など持たれたら迷惑だと聞こえたからだ。飛び出した美桜 を追う英治。美桜の傷ついた心には追いかけてきた英治の優しさが染みこみ、かえって2人の関係は近づく。

 そんな中、英治は菱田桂子(池内淳子)が息子たちの事情で老人ホームに行くことが決まったというニュースを『コロン』のマスター四条健吾(寺島進)から知らされる。健吾は、英治に桂子のお別れ会を提案した。
 その頃、美桜は雫のスイミングスクールに付き添っていた。すると、雫がおぼれてしまう。付近の指導員や保護者たちは気づかない。美桜が慌てて飛び込もう とすると、それを制するかのように直哉が雫を救う。人工呼吸を施した美桜に、直哉はさすがに看護師の手際は良いと褒める。直哉は美桜の真の姿を知ってい た。驚く美桜…。

 病院で美桜は安西輝夫(三浦友和)に、直哉のことを黙っていたことを責め、英治を誘惑し破滅させる仕事から降りたいと告げる。だが、安西は拒絶。なぜなら、美桜の父、平川辰巳(尾藤イサオ)がこの病院に入院していたのだ。

 お別れ会当日、いくら待っても桂子は現れなかった。英治が迎えに行くと、すでに桂子の姿がない。探しに行った英治はバス停で桂子を見つける。そこに、雫も駆けつけ英治とともに、桂子に一緒に住もうと説得。初めは首を振っていた桂子だが、ついに2人の気持ちを受け入れる。

 美桜は病院の同僚の誘いを断れず、飲み会に出掛ける。しかし、そこで屈辱的な出来事に見舞われる。安西から請け負う仕事と父親とのことからも人間不信に 陥る美桜。すさんだ心の美桜は街を彷徨いながら、気づくと英治の携帯に電話を掛けていた。英治は電話をしながら美桜を探し当てる。投げやりな態度で話す美 桜に、あくまでも優しく接する英治。そんな英治に、いつしか美桜も心がほぐれて笑い出してしまう。その笑顔を見つめていた英治は、そっと美桜を抱き上げ て…。

第3話 終電までに探して

 汐見家には今や、英治(香取慎吾)と雫(八木優希)のほか、菱田桂子(池内淳子)工藤直哉(松田翔太)の4 人がひとつ屋根の下に、窮屈ながらも暮らしていた。

 そんな中、英治が近所のスーパーを通りかかった時、雫の同級生の広田省吾(今井悠貴)が万引きをしたと店員 に取り押さえられているところを目撃する。すぐに英治は省吾のことをかばい、またも自宅へと連れてくる。

 しかし、その事実を知った担任の小野優貴(釈由美子)は、勝手なことをしては困ると英治を叱り飛ばし、強引 に省吾を引き取って帰る。ところが、「親には内緒にしてあげ る」と話す優貴に対し、省吾は喜びもせず「言えばいいよ」と開き直る。困った優貴は、結局のところ、英治に相談に来ることになる。

 そんな最中、直哉は美桜(竹内結子)に、英治と優貴が親密になり始めていると語って聞かせる。美桜は、その 話になぜかいら立ちせっかくやってきた英治を追 い返してしまう。そんな自分にも驚く美桜は、騙す為に接近していた英治の前で、意外にもある開放感を感じ始めていた。

 翌日、美桜が花屋へ行くと、優貴が来ていた。直哉の話もあり、 2人の関係をいぶかしむ美桜。あまりにも意地を張る美 桜の話を聞いていた優貴は、からかうことを思いつき、英治が好きだと言い放つ。怒った美桜が帰るのを、英治はひたすら追いかける。途中、美桜は不良連中と ぶつかってしまった。英治が不良たちを止めると、反対にやりこまれてしまう。殴られても、蹴られても我慢する英治だが、美桜に手をかけられると顔色が一 片。ひとりの男の手を思い切りつかむ。警察が来そうだと男たちは逃げてしまうが、美桜は英治の変化を見逃さなかった。

 美桜は久しぶりに入院中の父・平川辰巳(尾藤イサオ)から、幼い頃の自分のことを聞かされる。その話に、美 桜は、あるイタズラを思いつく。

 翌日、英治の留守に昨日のお礼だと汐見家でシチューを作った美桜。美桜が帰るのと入れ替わりに英治が帰って くる。桂子は、美桜から頼まれたメッセージを英治に伝えた。携帯に電話を…シチューを食べながら英治は美桜に電話。すると、美桜はノーヒントで渋谷にいる 自分を探 して欲しいと言う。

 英治は、店を桂子たちに任せて渋谷の町へ。しかし、美桜も場所を変えているため、なかなか探せない。とうと う、終電 間際になると英治はあきらめて駅に戻る。と、そこに美桜がいるではないか。おとぎ話の王子様が王女を探せるのは、彼女がそこで待っているからだと美桜。そ んな美桜の手のひらに、英治はマーガレットの花びらを乗せる。それは、渋谷の街中で美桜が花占いのようにちぎった花びら。英治は、後少しで美桜をみつけら れたと告げて…。

第4話 明かされた過去〜3万人の子供たちへ

  汐見英治(香取慎吾)に、スーパーで万引きをするところを目撃された広田省吾(今井悠貴)が、再び万引きをしたという知らせが入る。しかし、今回は濡れ衣 だった様子。すると“息子にあらぬ疑いをかけた”と省吾の親はスーパーに慰謝料を請求してきた。一部始終を店長から聞いて、英治は心配していたことが現実 だったと確信する。省吾は親のネグレクトを受けているに違いない…と。

 英治は小野優貴先生(釈由美子)とともに、省吾に夕食を食べさせながら話を聞くと、案の定、酷い親の実態が明らかとなる。こういう子供は、毎日人知れず戦っている“名もなき戦士”だと語る英治に、優貴は何か疑問を持つ。

 そんな折、菱田桂子(池内淳子)が友人の見舞いに行った病院で、美桜にそっくりな看護師を見かける。

 一方、白戸美桜(竹内結子)は英治への嘘に耐えきれない。誤解を解くよう懇願するのだが、安西輝夫(三浦友和)は娘の日記から、娘と付き合っていた男は妊娠発覚とともに姿を消し、その後、一切会いにくることさえなかったと証明。英治の冷淡さをののしるのだった。

 英治は、四条健吾(寺島進)とともに、省吾のアパートに向かう。省吾から助けを求めるメールを受けたのだ。英治と四条が両親から省吾を助け出すと、表には優貴が待っていた。省吾は、英治たちの手で、施設にあずけられる。

 その後、英治は美桜のアパートへ。安西から聞かされたことを頭の中で打ち消し、英治を信じるという美桜。英治は、美桜を抱きしめた。そして、英治は直哉から聞いたと、美桜の目のことを話して…

第5話 世界一長い告白!

 汐見英治(香取慎吾)は工藤直哉(松田翔太)から白戸美桜(竹内結子)の目が手術をすれば見えるようになるのだが、金の問題で出来ないでいることを知 る。が、最近、美桜に結婚と引き替えに金を出すという人物が現れたと聞き、英治は穏やかではいられなくなる。しかし、これは安西輝夫(三浦友和)の英治へ の復讐計画“第2幕”の幕開けにすぎなかった。

 英治は美桜を訪ねてことの真偽を問う。すると美桜は、自分には好きな人がいるからと、金を出すという人に断ったと告げた。さらに2人は、互いの愛を遠ま わしに確かめ合う。また、美桜は手術費用を心配しないようにとも英治に告げた。ところが、英治は店の保証金を返してもらってでも、その費用を工面しようと していた。

 一方、菱田桂子(池内淳子)は友人の見舞いに行った病院で美桜を見かけたと直哉に話す。美桜の素性が知られてはいけないと、直哉は桂子と病院に行き、彼女がいないということを桂子に納得させようとする。

 直哉から桂子の自分への疑いを知らされ、英治が手術費用を出そうとしていることに悩む美桜は、これ以上だまし続けてはいられないと、安西の計画から降り て姿を消すことを決意。早速、父親の平川辰巳(尾藤イサオ)を別の病院へ移そうとするが、突如、病状が悪化。結局、美桜はまた安西の病院に舞い戻ることに なってしまう。平川の難病は、安西ほどの名医でなければ治すことが出来ない。美桜は安西を頼るしかないのだ。

 そんな頃、英治と雫(八木優希)は墓参りに出かける。家に帰ると、雫は天国の母親と相談したと、英治に美桜の手術のためにお金を出すことを薦めた。
 バレンタインの日。四条(寺島進)は、優貴先生(釈由美子)がデートをOKしてくれたと大喜びで待つ。だが、優貴先生はなかなかあらわれない。実は、優貴は何者かに追われて傷ついた直哉を発見し、自分のマンションに連れ帰っていたのだ。

 その頃、英治は美桜をデートに誘って、手術費用を雫と相談して出すと告げていた。自分の行為も考え、恐縮する美桜に通帳を渡す英治。英治はただ、ただ美桜の幸せだけを願っているのだった。

 一方、納得のいかない桂子は、友人に電話をかけ、病院に“白戸美桜”という名の看護師が実在することを確認した。

 美桜は、英治から金を受け取ったことで自分の仕事は終わったと安西に報告。だが、安西はこれからも英治の側にいたいのなら、手術を受ければいいと告げ…。

第6話 暴かれていく秘密
汐見英治(香取慎吾)が白戸美桜(竹内結子)に目の手術費用を渡したことを知った菱田桂子(池内淳子)は驚く。桂子はあらためて英治に“白戸美桜”という名の看護師が病院に存在していたことを伝え、自分で確かめるように執拗に迫った。

 怪我をした工藤直哉(松田翔太)が小野優貴先生(釈由美子)伴われて、汐見家に帰って来る。居合わせた四条健吾(寺島進)は、直哉が優貴先生のマンションで養生をしていたと知って嫉妬。一方、直哉は美桜が英治から金を受け取ったことを知り、その金を自分に預けるようにと指示した。しかし、美桜は金を安西輝夫(三浦友和)に預けたと言う。

 そんな時、『喫茶コロン』に安西が現れて、雫(八木優希)に接近してくる。安西は自宅に雫を招き、自分が祖父であることを明かした。  英治は、美桜が看護師をしていると言う桂子の気がすむようにと、念のため病院を訪れる。ナースステーションに行き、確かめようとするのだが、思い直して帰ることに。だが、病院を出ようとした英治は見てしまう。ちょうど到着した救急車から搬送される患者に付き添っていたのは、美桜その人だった‥。

 家に帰ると、英治は雫と次に暮らすアパートの相談。英治は、美桜を確認したことを桂子に話すのだが、金のことには無関心だった。

 そんなことを知らない美桜は、退院したと英治に連絡してドライブに連れて行って欲しいと頼む。手術をしたと目に包帯を巻いて嘘をつく美桜に、英治はそれまでと変わらない態度で接する。英治は美桜に自分を騙した理由を聞こうとするのだが、出来ない。そして、海に着くと英治は美桜の包帯を外してやる。嘘をつく美桜…その嘘を知りながらも、知らないふりをする英治は…。

第7話 親が子供を叩く時
汐見英治(香取慎吾)のもとに、林久則(小市慢太郎)という弁護士がやってくる。安西輝夫(三浦友和)の依頼で、雫(八木優希)の親権を英治から奪うためだ。また、英治は雫が安西と時々会っていることを小野優貴先生(釈由美子)から知らされる。優貴先生によると、雫は安西から英治が花屋を続けるための金を借りようとしているらしい。

 一方、白戸美桜(竹内結子)は、英治が本当に安西の言うような酷い男だったのかを確かめるため、彼女(本仮屋ユイカ)のビデオを撮影した人物を探そうとする。美桜から調査を頼まれた工藤直哉(松田翔太)は、遊び仲間の裏切りに気づき、孤独に追い込まれる。また、直哉は自身の借金を返すため、美桜が英治から受け取った金を奪い取った。その直後、美桜のアパートに優貴先生が来て…。

 次の日、美桜は優貴先生に自分や直哉のことを告白する。すると優貴先生は、英治は美桜の苦しい胸の内を知っていると話した。だからこそ英治は、美桜に何も聞かず、問い詰めたりもしないのだと。

 雫から、安西から金を借りる約束を取り付けたと知らされた英治。雫には借金のことを相談してみると言い、英治は安西を訪ねていた。美桜をしむけたのは自分だと言う安西。知っていたと答える英治は…。

 家に戻った英治は、学校から帰った雫に安西の家に行くようにと話す。菱田桂子(池内淳子)も一緒だと話す英治に雫は大喜び。だが、英治が自分は一緒に行かないと続けると、雫は反対する。これからも一緒にいたいと懇願する雫を、英治は思わず殴ってしまった。雫は家を飛び出してしまう。

 四条健吾(寺島進)と雫を探していた英治の携帯に美桜から電話が入る。雫は美桜のもとに行っていたのだ。親権争いをしたくないから雫を手放すと言う英治。だが、美桜は英治が何かを恐れているのではないかと感じる。そのことを問うのだが、英治は答えなかった。

 その頃、オペ中の安西に異変が起きる。メスを取り落としてしまったのだ。執刀を他の医師に代わってもらい手術室を出た安西に、直哉が話しかける。この状態では美桜の父、平川辰巳(尾藤イサオ)の手術は出来ない…と。

 美桜は眠っている雫のそばで、彼女のビデオを見ていた。すると、一旦映像が途切れた後、再開した映像に映っていたのは…。


第8話 さよなら父ちゃん
 汐見英治(香取慎吾)は雫(八木優希)を手放す決意を固め『フラワーショップ雫』閉店の準備を進めていた。そんなある日、英治は雫が学校でバリケードを組んでいるという報告を小野優貴先生(釈由美子)から聞き、学校に駆けつける。教室に入り立ちつくす英治。中には、色とりどりの頭巾をかぶった雫と同じくらいの背格好の小学生たちが並んでいた。雫の要求は、この中から本物の自分を英治に当てて欲しいということ。もし、不正解だったら安西輝夫院長(三浦友和)のところにはいかない。正解の時だけ、英治の言うとおりに安西のもとにいくというものだった。雫を手放そうとしていることに疑問を持つ小野先生を始め、学校のみんなが雫に協力的な中、英治は本物を探し始める。雫が持つ様々な特徴を細かいところまで知りつくしている英治は、確実に候補を絞り込む。そして、英治は頭巾をかぶった子供の中に雫はいないと断定。掃除用具入れの中に隠れていた雫を発見した。

 一方、白戸美桜(竹内結子)は、雫の母“彼女”が残したビデオを撮影していた友人こそが英治であったことを、菱田桂子(池内淳子)に伝える。桂子は混乱するばかり。さらに桂子は、英治と美桜は今やお互いに全て分かっていながら知らない振りをしたまま関係を続けていることを知ってさらに驚く。  工藤直哉(松田翔太)は自分の借金返済のために、英治が美桜に渡した金を使ってしまったため、みんなの目を避けていた。だが、英治のことは気になる様子で美桜のアパートを訪ねて来る。美桜は、トイレに直哉を閉じ込めて出て行ってしまった。入れ替わりに、四条健吾(寺島進)と小野先生が来る。トイレから直哉を出した四条は、英治の悲しい現状を話す。怒りを抑えて話し終えた四条は、二度と来るなと直哉を解放した。

 その日は、英治と雫の別れの日。桂子も雫と一緒に出て行く準備を整える。やって来た美桜は、英治ともに桂子と雫を乗せた車を見送った。病院に行った美桜は、安西から自分がもはや手術のできない体であることを伝えられる。しかし、安西は平川辰巳(尾藤イサオ)の手術執刀医として神山舜(玉山鉄二)を美桜に紹介した。


 英治は『フラワーショップ雫』の閉店セールを美桜の手も借りつつ終了させる。美桜は英治が、この後どこで暮らすのかが心配。美桜は、去り際の雫に英治の側にいてあげて欲しいと頼まれてもいた。そこで美桜は、英治に自分のアパートに来ないかと提案。英治も素直に受け入れる。

 安西は、妻の久美子(仁科亜季子)に雫をあわせる。孫娘とともに暮らそうと、安西は久美子に戻ってくるよう勧める。しかし、久美子にその意思は無い。久美子は安西の弁護士、林久則(小市慢太郎)との関係を選んだ。孫娘の雫は手に入れた安西だが、夫婦関係を修復することは出来なかった。

 その頃、四条と小野先生は、直哉が負わされた法外な利子を取る闇金業者から金を取り戻し、英治の花屋を復活させようと画策。美桜は、安西に雫の本当の父親が英治ではないことを打ち明けていた。

 英治は、舜に呼び出されて東京タワーへ。久しぶりに再会した2人は…。

第9話 衝撃!全ての真実
 汐見英治(香取慎吾)の前に突如現れた神山舜(玉山鉄二)。海外で外科医をしていた舜は、今回、難しいオペのために安西輝夫院長(三浦友和)から呼ばれたことを英治に伝える。その時の舜は、安西と英治の関係を何も知らない。

 そんな中『フラワーショップ雫』を閉めた英治は、白戸美桜(竹内結子)の勧めもあって、彼女のアパートに身を寄せることとなる。ある日、病院からの帰宅途中、美桜は偶然舜と会い、タクシーで送られることになった。車の中で、美桜は舜のあまりにも合理的な物言いや態度に不快感を覚える。ちょうどその時、小野優貴先生(釈由美子)が、工藤直哉(松田翔太)の借金を取り戻すと言ってから姿を消したままの四条健吾(寺島進)を心配し、美桜のアパートに住む英治に相談しに来ていた。そこへ美桜と舜を乗せたタクシーが到着。期せずして、4人が顔を合わせることになる。

 美桜と小野先生は、英治と舜の関係が気になる。舜が英治と自分は“名も無き戦士だった”と語ると、小野先生はあることに気づくが、美桜には分からない。また、英治が薔薇を売っていなかったと聞いた舜は、自分たちを売ることは出来ないと言う。自分たちが、薔薇のようにトゲを持っているからと言う舜を英治が制した。  そんな間に、四条は英治の金を取り戻すことに成功。さらに四条は、菱田桂子(池内淳子)から、雫(八木優希)が英治の本当の子ではないことを知らされた。一方、直哉は雫の本当の父親探しに必死。雫の母、彼女(本仮屋ユイカ)が小野先生と同じ大学出身だったこともつきとめた。

 ある日、美桜は英治にこれまでの自分の行いを全て告白することを決意。しかし、英治は話を聞こうとせず、舜の呼び出しにアパートから出て行ってしまう。舜と会った英治は、雫の母が安西院長の娘で、しかも死んだと話す。英治が、安西院長は自分を雫の父親だと思い憎んでいると話したとき、美桜が現れた。舜は、平川辰巳(尾藤イサオ)の執刀を自分がするためにも、安西院長に黙っていてくれと美桜に告げる。

 次の日、英治は四条が取り戻してくれた金を受け取る。そこで、英治が美桜への伝わらない想いを話すと、四条はその背中を押した。

 美桜はアパートを引き払おうとしていた。美桜は英治が全てを隠そうとしているのがもどかしくてならなかったのだ。そこに英治が現れる。英治は、美桜に告白しようとしていたのだが、先に別れを告げられてしまう。

 その頃、安西院長に直哉が電話をかけていた。直哉は小野先生とともに、雫の本当の父親を探していたのだ。そして、どうやら神山舜だと伝え…。

第10話 
 汐見英治(香取慎吾)と白戸美桜(竹内結子)の間にすれ違いが生じ、2人の共同生活はあっけなく終わってしまった。そんな時、美桜は父、平川辰巳(尾藤イサオ)の難しい手術を可能にすると安西輝夫院長(三浦友和)から紹介された医師、神山舜(玉山鉄二)こそが“雫(八木優希)の本当の父”であることを知る。そして、美桜は英治が安西院長の憎しみを一身に受けたこと、そこに自分が加担していたことを舜に告げた。さらに、雫が舜の子供であることも…。

 一方、英治は小野優貴先生(釈由美子)、菱田桂子(池内淳子)らが集う四条健吾(寺島進)の喫茶店『コロン』に呼び出された。四条たちは英治に、雫との関係を知ってしまったことを打ち明ける。そして、雫には話さないと誓うのだが、英治はいつかキチンと話すつもりだったと言う。だが、英治は雫に話すための言葉を、みんなの前で最後まで続けることが出来なかった。

 舜は、雫のことを確かめるため英治に会いに来た。英治は雫が舜の子供であることを認める。そして、英治は雫の母、瑠璃(本仮屋ユイカ)が舜と家族を作りたかったと話す。しかし、舜は英治の考えを否定し、自分に子供なんかいないと受け付けようとしない。すると英治は、すでに安西院長も舜が雫の本当の父親だと知っていると話した。

 その後、舜は小野先生と2人きりで会う。そこで、小野先生は英治と舜の子供時代の衝撃的な事実を聞かされた。施設で暮らしていた時、英治が引き取られるはずの家に舜が代わりに行ったと。しかも、それは舜が仕組んだことだったと話す。

 平川のオペ当日。手術の直前に、舜は美桜を伴って安西院長の部屋へ。舜は、平川の手術をする代わりにと安西院長に条件を出した。それは、舜と瑠璃の関係を忘れて欲しいと言うものだった。あまりにも独りよがりな提案に、安西院長は頷くことが出来ない。舜は、手術を辞退して病院を出て行ってしまう。

 その頃、英治は四条が取り返してくれた金を使い、借金取りに痛めつけられる工藤直哉(松田翔太)を助け、小野先生のマンションに運び込んだ。英治が、優貴に瑠璃の舜への想いを話して帰ろうとすると、美桜から悲鳴に近い電話が入る。 平川の手術を舜に代わって安西院長が始めたのだが、右手が震えてしまい続行不可能な状態になってしまったのだ。美桜は、英治に舜を連れ戻して欲しいと訴える。

 英治は、すぐさま舜のもとに駆けつけた。しかし、英治の悲痛な懇願にも舜は出国すると冷たい。だが、舜は自分が残ることと引き換えに、英治に条件を突きつけた。雫に、自分が本当の父親ではないことを告げろと言う舜。まさか、本当に出来るわけがないと思う舜だったが、英治は携帯を取り出して雫に電話を…。

最終話 
 汐見英治(香取慎吾)を、自分に子供がいる事を知った神山舜(玉山鉄二)が訪ねてくる。
そこで舜は、雫(八木優希)の母、瑠璃(本仮屋ユイカ)の「家族を作って欲しい」という想いを拒否し、子供が生まれた事は英治の過失であることを確認する。しかし、舜はそれを安西輝夫院長(三浦友和)も気づいていることも知った。
安西院長を訪ねた舜は、その弁解的な態度と保身的な条件に憤慨されてしまう。そのため、安西院長は自ら平川辰巳(尾藤イサオ)の執刀を試みるが、持病である手の震えからオペは致命的な状況に。父の状況を察した白戸美桜(竹内結子)は、英治に電話をして助けて欲しいと叫ぶ。
美桜の気持ちを汲んだ英治は、アメリカに戻ろうとしていた舜の前に立ちふさがり、病院へ戻るよう説得する。
 舜は「英治が雫に実の父親ではない事を伝えるなら…」と無茶な条件を出してその場を去ろうとする。
すると英治は、その場で雫に電話をかけ始め…。
 ついに雫は真実を知ってしまうのか? 平川の手術は成功するのか、そして英治と美桜はこのまま離ればなれになってしまうのだろうか…。



主題歌
山下達郎「ずっと一緒さ」
フジテレビのドラマ主題歌を山下達郎が担当するのは、2002年の『ロング・ラブレター〜漂流教室〜』の「LOVELAND,ISLAND」以来

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